【第6話】蟻は悟る。どれだけ歩いたかではなく、今日も歩き続けることに価値があることを。

 

「今日は、ちゃんと進めただろうか?」
目に見える成果がない日は、ついそんなふうに不安になること、ありませんか?

でも、本当に大切なのは、“どれだけ進んだか”ではなく、「今日も歩き続けた」という事実かもしれません。

最終話では、「蟻」という焼酎が教えてくれる、“がんばりすぎない生き方”についてお伝えします。

結果にとらわれず、一歩を重ねるあなたに贈る、静かなエールのような一杯です。

 

目次

蟻が教えてくれる「歩みの意味」

蟻たちは、声を上げることもなく、ただ静かに前へ進み続けます。
行列をなして、地道に、ひたむきに、自分たちの役割を果たしていく。

彼らにとっては、一歩一歩が“意味ある営み”です。
それは遠回りに見えるかもしれないし、ときには足を止めたくなるような道かもしれない。

でも彼らは、歩くことそのものに、価値を見出しています。
その姿は、どこか人の生き方にも重なって見えるのです。

「蟻」の焼酎もまた、そうして生まれました。
派手な話題性や、瞬間的な注目を集めるような存在ではありません。
けれど、原材料を選び、仕込みの温度や水加減を調整し、毎日少しずつ変化する発酵と向き合いながら、丁寧に時間をかけてつくられてきた一本です。

人の手と、自然の力が交差する場所で。
決して急がず、でも確かに歩み続けてきた焼酎です。

 

日常の隙間に寄り添う「蟻」

「蟻 芋」と「蟻 麦」。
この2本の焼酎は、特別な祝いの席や豪華な晩餐だけのためにあるものではありません。

むしろ、誰にも会わなかった静かな休日や、なんとなく心が沈んでいた日の夜。
職場からの帰り道でふと立ち寄った酒屋で、なんとなく目に留まったとき。

そんな何気ない瞬間にこそ、そっと寄り添ってくれる存在です。

グラスに注いだとき、ふわりと立ち上るやさしい香り。
口に含めば、派手ではないけれど、芯のある味わいがゆっくりと広がっていく。
そして、のどを通る頃には、不思議と気持ちが落ち着いている。

「今日は、がんばったな」
そんなふうに、自分自身のことを少しだけ認めてあげたくなる。
そういう一杯です。

華やかさや個性の強さで勝負するのではなく、
飲む人の“日常”に溶け込むような存在として。
「蟻」は、今日という日を静かにねぎらってくれます。

 

今日という一日を肯定するために

今日は、どんな一日でしたか?

予定通りに進んだ日もあれば、思い通りにいかずに落ち込んだ日もあるかもしれません。
がんばったのに報われなかったと感じる日。
誰かの言葉に心を乱されてしまった日。
自分だけが遅れているような気がして、焦ってしまった日。

それでも、あなたは今日を生き抜きました。
朝起きて、仕事をして、ごはんを食べて、誰かと話して、夜を迎えて。

それは、立派な一日分の前進です。
誰に見られていなくても、評価されなくても、
「今日もよくやったね」と声をかけてあげたくなるような歩みです。

「蟻」は、そんなあなたに乾杯を贈ります。

小さくて静かな一杯だけれど、
それがきっと、あなたの歩みに寄り添う“証”になるはずです。 

書き手として、「蟻」に重ねた思い

三日坊主――よく聞く言葉ですが、本当にそうなんですよね。
始めるのは勢いでできても、続けることは本当に難しい。

うちの妻も「ダイエット頑張るぞ!」と意気込んでいたのですが、なかなか継続できずに苦戦していました(笑)
でも今は、「とりあえず毎日、水を2リットル飲むだけは続ける」と決めて、少しずつ習慣を積み重ねています。

劇的な変化はなくても、少しずつ“続けること”に意味を見出しているように見えて、それがすごいなと思っています。

「蟻」の焼酎もまた、まさにそんな感覚に寄り添ってくれる一本です。
目に見える変化がなくても、今日もちゃんと歩いた。その事実を、静かに肯定してくれるようなやさしさがあります。

結果を焦らず、日々を丁寧に積み重ねていくこと。
それは、とても地味で、目立たなくて、でも本当に価値のあること。

そんなふうに思わせてくれる焼酎に、私は心から敬意を感じます。

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 茨城県ひたちなか市で1910年(明治43年)の創業以来、110年以上の歴史を刻む老舗酒店です。
 「甲斐武田氏」ゆかりの地としての歴史・文化の継承にも力を入れ、地域の活性化に取り組んでいます。お酒のことも、ひたちなか市のことも、お気軽にご相談ください。

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